実績一覧

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2022.10.31

当講座の光山裕美医師らは大阪医科薬科大学と共同して、COVID-19治癒後1年後までの免疫細胞全般の変化をCyTOF masscytometryで評価しました。制御性T細胞を含めたリンパ球やNK細胞の細胞傷害性の増強が遷延していることを明らかにしました。
(Acute Med Surg, 2022.9: e803.)

2022.10.24

当講座の中尾俊一郎特任助教らの研究チームが、日本外傷データバンクに登録された重症スポーツ関連外傷の分析を行い、小児と成人では院内死亡率に差は見られなかったが、季節毎の発生頻度や受傷部位の分布が異なっていたことを明らかにしました。
(Eur J Trauma Emerg Surg.)

2022.10.06

当講座の清水健太郎助教と呼吸器・免疫内科学講座、集中治療部が、「COVID-19に伴う難治性大量下痢症の一例」の報告を行いました。6L/日以上の下痢は腸管内治療で改善しましたが、便のメタゲノム解析では常在菌は消失し、Enterococcus、Staphylococcus属に占められていました。
(Acute Medicine&Surgery, 5 October 2022)
(⽇救急医会誌. 2022; 33: 23)

2022.09.23

当講座の中尾俊一郎特任助教らの研究チームが、2016年から2020年のORIONデータを分析し、2016年から2019年の自損による救急搬送の発生率に差はなかったが、2020年は20歳代の年齢層で増加しており、コロナ禍において自損による救急搬送の発生に変化があったことを明らかにしました。
(Acute Medicine & Surgery)

2022.08.30

当教室の細見医師らと大阪大学環境医学教室の研究チームは、院外心肺停止の全国レジストリデータを用いて、covid-19による院外心肺停止の救命率への影響を解析しました。その結果、高齢者ではcovid-19蔓延後に救命率が低下した[1]、一方で小児のアウトカムに変化がないことがわかりました[2]。さらに、成人の院外心肺停止の原因別では、covid-19蔓延後に心原性、窒息、外因性で救命率が低下したことがわかりました[3]。
[1](Resuscitation Plus
[2](JAMA network open
[3](Acute Medicine & Surgery

2022.08.25

当講座博士課程の戸上由貴医師らが重症COVID-19患者の全血メッセンジャーRNA・マイクロRNAを統合解析し、マイクロRNAの制御作用を通じてインターフェロンシグナル経路が活性化していることを明らかにしました。
(Molecular Therapy Nucleic Acids. Volume 29, (2022), Pages 343-353)
同研究は、国内外のニュースサイトで紹介されました。
<掲載サイト>
(大阪大学大学院医学系研究科・医学部プレスリリース
(大阪プレスセンター
(EurekAlert!
(AlphaGalileo
(Asia Research News

2022.08.10

当講座特任助教の舘野丈太郎医師らが、日本外傷データバンク(JTDB)データを用いて外傷死亡リスクの高い集団(フェノタイプ)を外傷診療の早期に同定する手法を開発しました。加えてプロテオーム解析を行うことで、高死亡率フェノタイプには過剰炎症と凝固障害が死亡に関わることを明らかにしました。
(Crit Care 26, 241 (2022).)
同研究は2022年8月10日14時に(プレスリリース) されました。

2022.06.24

当講座の光山らは、ハイフローネーザルカ二ュラの救急外来での緊急挿管時の無呼吸酸素療法としての有用性を報告しました。
(BMC Emerg Med 22, 115 (2022))

2022.06.22

当講座の細見早苗医師らは、交通事故による院外心停止の一ヶ月生存率が小児では3.3%、成人では1.8%と低く、依然として生命予後の改善が重要な課題であることを示しました。また、この病態に対してエピネフリンが投与されたグループを解析し、早期投与が生存率の改善に関与することを明らかにしました。
(J. Clin. Med. 2022, 11(3), 831) (J. Clin. Med. 2022, 11(3), 745) (J. Clin. Med. 2022, 11(12), 3564)

2022.06.17

当講座の蛯原健特任助教は、COVID-19において脂肪組織などから分泌されるレジスチンが炎症性サイトカインや血管内皮障害マーカーと関連をもち、重症COVID-19の病態に関与することを明らかにしました。以下概要になります。

脂肪組織からはさまざまなサイトカイン(アディポサイトカイン)が産生され免疫組織として働いていることが注目されています。これまでさまざまなアディサイトカインを解析することで、その中でもレジスチンという物質が、敗血症や熱傷でサイトカインと関連を持ちながら病態に関与してきたことを明らかにしてきました(Shock. 2021 Nov 1;56(5):718-726.,Burns. 2021 Oct 27:S0305-4179(21)00296-5.)。今回COVID-19でもレジスチンはサイトカインと関連をもつことがわかり、さらに血管内皮障害マーカーとも関連をみとめたことから、重症COVID-19の新たな病態解明につながる可能性があります。(Front. Immunol., 16 June 2022)。