軽症頭部外傷/脳振盪の長期予後研究
研究課題名;「軽症頭部外傷/脳振盪の長期予後研究」
研究期間;実施許可日~2026年4月
研究代表者; 中村洋平
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター 特任助教
研究協力のお願い
当科では「重症頭部外傷患者さんの長期予後に関する検討」という研究を行います。この研究は、過去に大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターにて、頭部外傷に対する入院加療を行った患者さんの臨床情報を調査する研究で、研究目的や研究方法は以下の通りです。直接のご同意はいただかずに、この掲示によるお知らせをもってご同意を頂いたものとして実施されます。皆様方におかれましては研究の主旨をご理解いただき、本研究へのご協力を賜りますようお願い申し上げます。この研究へのご参加を希望されない場合、途中からご参加取りやめを希望される場合、また、研究資料の閲覧・開示、個人情報の取り扱い、その他研究に関するご質問は下記の問い合わせ先へご連絡下さい。患者さんもしくは代理人の方は、当研究への参加を拒否することができます。
この研究は大阪大学医学部附属病院の倫理審査委員会で倫理的観点および科学的観点からその妥当性についての審査を受け、研究機関の長が許可した上で実施しています。
- 研究の目的および意義
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターでは、多くの外傷患者さんの治療を行っております。特に、頭部に外傷を負った患者さんは、重症の場合には命の危険に晒され、緊急で手術治療を要することがあります。このような重症の頭部外傷患者さんでは
当センターを退院後も様々な後遺障害に対して継続的な治療を要することがほとんどです。一方、幸いにも重症には至らず軽症の頭部外傷で経過された患者さんについては、短期間の入院を経て自宅に退院されることが一般的です。多くの場合、軽症の頭部外傷患者さんについて医療機関での長期的なfollow-upがなされることはありません。しかし、近年このような患者でも退院後に何らかの後遺障害を生じる可能性について海外を中心に報告されています。しかし、軽症の頭部外傷患者さんの中でも、どのような患者さんに後遺障害を生じ得るのかは明らかとなっていません。
今回の研究では当センターで治療を受けた軽症頭部外傷患者さんの中で、①どのくらいの患者さんに退院後の後遺障害が生じたか、②後遺障害を生じた患者さんとそうでない患者さんでは、当センターに入院中の検査結果や治療経過にどのような違いがあるのか、の2点を調べることを目的としています。
本研究により、軽症頭部外傷患者さんの中でも、後遺症を発症しやすい患者さんが明らかとなれば、それに応じた定期的な医療機関でのfollow-upの方法を確立できる可能性があります。
- 研究の方法
2020年4月~2026年3月に大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターに入院し、軽症頭部外傷の診断・治療を受けられた方を対象にしています。
軽症頭部外傷患者さんとは、手術治療は必要とせず、当センターから直接自宅に退院することができた軽度の頭部の外傷を負われた患者さんです。具体的には脳振盪の患者さんや頭蓋内にごく少量の出血を認めるような患者さんです。
今回の研究では、患者さんの年齢や性別、受傷時の経過、当センターでの入院経過、当センターに入院中に受けられた血液・尿検査結果や画像・生理検査結果について、データを収集し解析します。
また、退院後の症状に関して電話および書面によるアンケートによる情報収集を行います。
3.個人情報保護について
研究にあたっては、個人を直接特定できる情報は使用されません。また、研究発表時にも個人情報は使用されません。その他、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(文部科学省・厚生労働省)」および「同・倫理指針ガイダンス」に則り、個人情報の保護に努めます。
④研究成果の公表について
この研究成果は学会発表、学術誌などで公表します。
⑤問い合わせ等の連絡先
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター 特任助教 中村洋平
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-15
電話番号:06-6879-5111(代表) 内線:3300
メールアドレス:y.nakamura@hp-emerg.med.osaka-u.ac.jp



