現在実施中の研究

現在実施中の研究

急性炎症反応に伴う病態モニタリングバイオマーカー共同研究

研究課題名:急性炎症反応に伴う病態モニタリングバイオマーカー共同研究

研究目的およびその内容

背景及び目的:
現在、Sepsis、Acute Respiratory Distress Syndrome(ARDS)、COVID-19感染等による急性炎症反応に対する治療には、抗菌/virus剤、抗炎症剤や対症療法等が用いられていますが、炎症性の反応とそれに引き続き起こる血管炎,微小血栓形成抑制のためにより良い治療法が求められています。急性炎症反応に伴う血管内皮損傷および全身性炎症マーカーとの関連性を検討し、過剰な炎症に伴う臓器障害などのバイオマーカーに基づく病態理解を深め、新たな治療選択肢を考案することを本研究の目的としています。急性炎症反応が起こった際のバイオマーカーを測定し新たな治療選択肢を考察することで、より有効性の高い治療法を提案することが可能になるものと考えられます。

内容:
採取された血液検体を用いて、炎症、血栓傾向、抗血栓性、グリコカリックス障害及び臓器障害等のバイオマーカーの測定を行い、関連する情報・データ(病状、性別、年齢、投薬履歴の診療情報等)との解析をします。なお、遺伝子発現解析は行いません。

研究実施期間
2021/7/1-2023/3/31

研究に用いる試料・情報の種類
本研究は、大阪大学附属病院で実施の別研究「網羅的生体分子情報に基づいた全身性炎症疾患の新規分子病態解明」1)及び「高度救命救急センター患者の生体試料の保存」2)で各研究へ同意をしていただいた患者さん及び健康成人の方の血液や関連する情報・データ(病状、性別、年齢、投薬履歴の診療情報等)を使用します。

注釈1) 網羅的生体分子情報に基づいた全身性炎症疾患の新規分子病態解明(承認番号885)

注釈2) 高度救命救急センター患者の生体試料の保存(承認番号12007)

本研究における試料・情報提供の範囲、公開方法
本研究は中外製薬株式会社(以下、中外製薬)からの共同研究費により研究が行われ、中外製薬に皆様の血液や関連する情報・データが提供されます。本研究の結果は、大阪大学の関連先及び国内外の中外製薬関連会社の間で共有されます。また、本研究の結果は、個人を特定できないようデータ加工した状態で公開データベースへの登録や学会・論文発表等での公開をします。また、これらの情報・データは将来別の研究に使われる可能性がありますが、その場合も倫理審査委員会の審査を受けて承認された後に使われます。

実施医療機関(研究機関・研究責任者)
大阪大学医学部附属病院 高度救命救急センター 准教授 小倉 裕司

共同研究機関
1) 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター
2) 中外製薬株式会社

個人情報の保護及び同意撤回
個人情報は個人情報保護法が定める特定の個人を識別できる情報ですから、それが漏えいすることがないよう慎重に取り扱う必要があることは相違ありません。皆様の血液や関連する情報・データ(病状、性別、年齢、投薬履歴の診療情報等)は、分析する前に氏名・住所・生年月日等の個人情報を削除し、代わりに新しく符号をつけて対応表を作成し、どなたのものか分からないようにします。この対応表は研究責任者が指定した個人情報管理者が厳重に管理します。符号化した血液の分析に用います。本研究のためにご自身のデータを上記のように使用してほしくない場合またはご不明な点がございましたら、主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先までご連絡ください。

問い合わせ先
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター 小倉裕司、松本寿健
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-15
電話番号:06-6879-5111(代表)

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