現在実施中の研究

現在実施中の研究

救急現場における健康情報共有ツールの有用性に関する研究

研究課題名:救急現場における健康情報共有ツールの有用性に関する研究

実施許可日~2025年3月31日
当院研究責任者:大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター 助教 酒井 智彦

① 対象
【救急隊視線】豊中市消防局の救急活動記録(年齢・性別は問わない)

       大阪市消防局の救急活動記録(年齢・性別は問わない)

【利用者視線】救急タグの配付を受けた者(年齢・性別は問わない)

② 研究機関名
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター

③ 目的
当センターは、「既往歴、内服歴、アレルギー歴等を記したものを携帯できる形」で所持する「救急タグ」の監修を行っており、試行的に限定された地域で2018年より配付を行ってきました。この「救急タグ」は日本語と併記することで海外の方にも活用できると考えています。救急隊員は、傷病者に対し、観察・応急処置を行いながら、適切な医療機関に搬送しますが、その救急搬送要請数は経年的に増加しています。今般、新型コロナウィルス感染症の影響により、人と人との接触は極力減らすことがのぞましいとされるようになっています。本研究の目的は、救急タグが普及することで、救急隊が傷病者の情報収集がスムーズになりえるかを現状のデータ、前向き調査、アンケート調査で示すこととしています。

④ 方法
【救急隊視線】
救急タグの配付に取り組んでいる豊中市消防局・大阪市消防局の協力を得て、救急活動記録(検証表)の記録から現場滞在時間、既往歴、内服薬、アレルギー歴の記載、その情報源、発生場所、同乗者(関係性)の有無などについて調査対象項目を協議し、いただいたデータの検討を行います。これまでのデータの後向き調査および、新規項目を含めた前向き調査を行います。

【利用者視線】
大阪市東淀川区で救急タグを配付するイベントまたは、社会福祉協議会の協力等で住民に配付する際に、実施されているアンケート(個人情報を含まない形で、年齢、性別、通院中の医療機関数、お薬手帳の所持等)のとりまとめを行う。

⑤ 研究の意義
救急隊の活動は全国で行われている事であるため、本研究で救急業務がスムーズに行える手法について全国へ提案出来ると考えています。また、救急タグの普及は救急隊だけでは無く、医療を受ける側の市民にとっても有用であると考えられるため普及を促進するためのエビデンス作りになると考えています。

⑥ 個人情報の扱い
提供いただくデータには個人を特定する情報は含まれていません。

⑦ 研究成果の公表について
この研究成果は学会発表、学術誌などで公表します。

⑧ 問い合わせ先
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター 助教 酒井 智彦
〒565-0871大阪府吹田市山田丘2-15
電話番号:06-6879-5111(代表) 内線:7783
メールアドレス:t-sakai@hp-emerg.med.osaka-u.ac.jp

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