基礎・臨床研究
basic & clinical research

研究内容の紹介
introduction of research contents
TOPページ > 基礎・臨床研究 > 急性脳腫脹の病態解明

急性脳腫脹の病態解明

 重症頭部外傷のなかに急激にびまん性の脳腫脹が進行する急性脳腫脹という病態が存在する。この病態の原因は、いくつかの仮説はあるものの、全く解明されておらず、有効な治療法も存在しないのが現状である。急性脳腫脹の症例が救急搬送された場合は、重症頭部外傷に準じて治療を行っているが、急激に進行するびまん性脳腫脹をコントロールすることができず、予後は極めて不良である。我々の施設では、急性脳腫脹の病態として、静脈洞閉塞による静脈還流障害が関与している可能性を報告してきた(J Trauma 2009;66:1002-7、日本救急医学会雑誌 2007;18:309-14)。その後も当救命救急センターでは、急性脳腫脹症例における頭蓋内圧、頭蓋内の血流と静脈灌還流、組織代謝について検討を行い、急性脳腫脹発生のメカニズムの解明とそれにつながる治療法について研究を行っている。

前ページへ戻る